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2019年04月12日

「あと何回満開の桜を見れるやろうか?」
お袋がそう言っていたので、先週末に親父とお袋を花見に連れて行った。

福岡の桜は満開で先週末が今年最後の見ごろだったこともあり、桜の名称はどこも人が一杯で駐車場の空きは無く車を止めることができなかった。桜の咲いている場所から少し離れた駐車場に車を止めそこから歩こうと考えたが、老いた二人を歩かせることは大変だと思い、少し足を延ばし室見川添いの土手に1㎞ほど続く桜並木を車の中から見せることにした。

桜の花が散り始めた満開の桜並木の脇道を車のサンルーフを開けゆっくりと走った。するとお袋は感嘆の声を上げた。
「うわ~綺麗!こんな桜初めて見た~」
サンルーフから数枚の桜の花びらが車に舞い込んでくる。
「お父さん、もっとちゃんと見らんね。来年は桜ば見れんかもしれんとよ!」
お袋が親父に言う。
「そうやな~」
親父は頷いた。
「バカなこと言わんよ!また来年も連れてくるけん、元気に長生きせんと!」
そう僕が二人に言うと、お袋は笑いながら、
「そうやね~ありがとう」
花見の後は二人を旨い食事に連れて行った。

年を取り感動や驚きのない平凡な毎日の中、自らの老を見つめ弱りながら暮らすことはきっと虚しく寂しいのではないだろうか。親父もお袋も近所に買物に出掛けることすら大変なようで、二人だけで温泉など旅行に出掛けることはもうできない。今の二人にとって美しい景色を見ることや、賑やかに美味しい食事を取ることが何よりも幸せな時間なのだろう。
今はまだ頑張って歩くことができるので、美しい景色を見せ美味しいものを食べに連れて行こうとつくづく思った。
「死んでからじゃ恩返しはできんし、このままやったらきっと後悔するな…」
僕は心の中でそう思った。

「また綺麗な景色ば見に行って、旨いもんば食べに行こう!」
別れ際に親父とお袋に言うと、二人は笑って頷いていた。

written by ダニエル


2019年04月05日

「スリーハンドレット(300)」という映画がある。内容はスパルタ教育で有名なスパルタの戦士の話で史実だ。紀元前480年にペルシャがギリシャに服従を求めてきたがギリシャはそれを拒否する。激怒したペルシャのクセルクセス王はペルシャ軍100万を率いてギリシャに攻め込んでくる。
そこでギリシャの国や民を守るためギリシャ最強国家であるスパルタ国の王レオニダスはペルシャ軍を食い止めるために戦いを挑む。スパルタの戦士は肉体、戦術ともに鍛え抜かれており精鋭300人の戦士で100万のペルシャ軍を迎え撃つ。
戦いはスパルタ軍の巧みな戦術で大軍のペルシャ軍を相手に死闘を繰り広げ、大軍ペルシャ軍を圧倒する。しかしスパルタの裏切り者エフィアルテスがスパルタ軍の背面から攻撃できる場所にペルシャ軍を案内したことで、スパルタ軍はペルシャ軍から背面攻撃を受け精鋭300人のスパルタ軍は総崩れとなってしまう。
スパルタの王レオニダスはその裏切り者のエフィアルテスに「永遠に生きろ!」(May live forever!) と投げ捨て、ペルシャ軍に怯むことなく玉砕してしまう。レオニダスは裏切ったエフィアルテスに「永遠に苦しめ」という意味でこの言葉を言い放ったのだろう。

「永遠に生きる」とはたくさんの大切な人の死を常に見つめ、大切な人を永遠に葬り続けなければならない。そして大切な人を失った悲しみと苦しみを背負い永遠に生きることになる。永遠の命を受け生きていくことは死ぬことよりも遥かに辛いのではないだろうか。この世に存在する全てが無限ではなく有限であることで輝きを増す。人生にも終わりが訪れるからこそ懸命に生きることができ、人生は輝くのではないだろうか。

ひとつの時代が終わり新たな時代「令和」が幕を開ける。
世界に元号がある国は日本だけのようだが、新たな時代が始まることで気持ちをリセットし、新たな気持ちで生きることができる。僕はきっと「令和」の次の時代を迎えることは難しいだろう。僕の「平成」の時代は社会人としてガムシャラに働いた時代だった。
来る「令和」の時代は僕にとって仕事から解き放たれ自由に生きる時代にしたい。世界中を旅して周り、何かに新しいことに熱中し、もう一度大学に通い勉強することも良いだろう。しかし何よりも「令和」の時代が戦争のない平和な時代で、世界中が豊かで幸せな時代であってほしい。

written by マックス


2019年03月29日

今年も無事に確定申告を終え多少還付金が戻ってきた。還付金が戻ってくると臨時のボーナスを貰ったようで妙に嬉しくなってしまう。しかし毎年還付金が戻ってくるこの時期に決まって自宅の家電の調子が悪くなり、今までにエアコン、炊飯器、洗濯機、パソコン、それに掃除機まで買い替える始末。今年は何とテレビの調子が悪くなり、時々画面に大きな縦縞が出現するようになった。来年はオリンピックの年なので今年の暮れにはテレビを買い替えようと計画しているので、今のテレビにもう少し頑張ってもらいたい。

ところで確定申告はサラリーマンには無縁だと思っている人が多いようだが、税金の知識を知っていることで税金の控除は増える。まず「特定支出控除」という制度というものがあるが、この制度はサラリーマンが仕事をする上で必要と認められた費用のうち、給与所得控除額の2分の1を超える分が税金の控除対象になる制度だ。以前は給与所得控除の全額を超えた分とハードルは高く設定されていたが、現在は給与所得控除の2分の1を超えていれば問題ない。さらに「特定支出」に認められる項目も以前より増え現在は「資格習得費」、「研修費」、「通勤費」、「帰宅旅費」、「転居費」、「図書費」、「衣服費」、「交際費」と対象が広がった。ただし特定支出控除を受けるには条件があり確定申告時に領収書の添付が必要で、勤めている会社から仕事の直接費用としての証明書を発行してもらわなければならない。(興味のある人は国税庁のホームページで確認を!)
特定支出控除以外にもサラリーマンは医療費控除もある。医療費が家族分を含めて10万円以上を超えると控除対象になる。また病院に通院する際の交通費やドラッグストアなどで購入できる特定の市販薬の費用も含まれる。
さらに「ふるさと納税」や「iDeCo」を活用すると控除額は大きくなり、サラリーマンでも税金を取り戻すことが可能だ。
国は税収を増やしたいのでわざわざ節税のノウハウを国民に教えることはなく、自ら情報を入手し知識を身に付け実践しなければ節税することはできない。
社会人になってからは書物やその道のプロから教えてもらわないと、知識や情報を補うことはできない。幅広い知識と情報を身に付けることで人生は少しずつ豊かになっていく。

今年の還付金は貯金に回し将来の旅費に充てる予定なので、テレビが壊れないことを祈っている。テレビが壊れたとしても今ではネットでニュースを読めるし、ラジオを聴きながら暮らすことも悪くない。

written by 彦之丞


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