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2025年06月20日

例年、6月は梅雨入りが発表されても雨は殆ど降らず過ごしやすい時期だが、先週から高温多湿の日が続き、まるで東南アジアにいるようだ。エアコンを入れずに暑さを耐えていたが、愛犬Q次郎がベロを出して冷たい床を探して部屋を移動しているので、Q次郎が熱中症にならないようにエアコンを使い始めた。犬は人間と違い汗を掻いて体温調整をすることができず、口からベロを出して呼吸することで熱を放出し、体温調節をしている。しかも体が毛に覆われているので熱中症に掛かりやすく、犬にとって快適な気温は24~26℃と言われる。

ところで愛犬Q次郎は僕のセラピードッグだ。僕が外出すると、玄関で帰りを待ち帰宅すると喜んで尻尾を振って飛びついてくる。椅子やソファーに座っている時も、膝の上に飛び乗ってきて、寝る時も体を擦り寄せて一緒に眠る。Q次郎は癒しと元気を僕に与えてくれる。

本来、セラピードッグは高度な訓練を受け、一般的な犬とは違うスキルを身に付けており、人間に貢献してくれる貴重な存在だ。セラピードッグは人とふれあうことで、身体と精神の機能回復をサポートする犬で、高齢者施設や病院、ホスピス、障がい者の入所施設などで活躍している。また刑務所で服役囚の社会復帰を助け、被災地では多くの人の心の支えになっている。そして最近ではセラピードッグを取り入れる小学校や中学校が増えているという。コロナ禍を経て教育環境は大きく変化し、日常的に鍛えられるコミュニケーション力を磨く機会が減り、不登校の子どもや自殺する子どもが増えてえている。その中、セラピードッグは子供たちに元気と癒しを与えているという。

セラピードッグになれる犬種は決められておらず犬種に制限はない。犬種よりも性格が重視されるようで、以下が判断基準になるそうだ。

・穏やかで人間が好きで人見知りをしない。

・大きな音や見知らぬ場所でも落ち着いていられ、人の膝の上でも落ち着いていられる。

・無駄吠えをせず、他の犬を見て興奮しない。またおもちゃや餌を見ても興奮しない。

・飛びつき癖、突進癖がない。

・セラピードッグとして仕事を楽しめる。

etc

この判断基準を見ると、Q次郎はどの基準も満たしていないので、社会でセラピードッグとして活躍できそうにない。Q次郎は人間も犬も嫌いで、無駄に吠え、おもちゃや餌に興奮し、飛び付き癖もある…。

しかしうちでは甘えん坊のやんちゃなセラピードッグだ!昨日、Q次郎は歯医者で痛い思いをした僕に寄り添い、癒してくれた。

「ありがとう!Q!」


2025年06月13日

今週、福岡は梅雨入りし、いよいよ本格的な雨の季節がやって来た。例年、福岡を代表する祭り「博多祇園山笠」が終わる頃、福岡は梅雨明けするので、これから1カ月は鬱陶しい日を過ごすことになる。梅雨の間、窓を開けて寝ると雨が降り込んでくるので、ひんやり素材の抱き枕を抱いて眠っている。鬱陶しいな~。

ところでお袋は近頃、物忘れが酷く認知症が進んでいるようで、お袋のかかりつけの整形外科に相談し、メンタルクリニック(心療内科)を紹介してもらったので、お袋を連れて出掛けた。僕は初めてメンタルクリニックに入ったが、落ち着いた待合室で穏やかな音楽が流れている。診察室に入ると、威圧感を与えないためだろうか、白衣ではなくカジュアルジャケット姿の先生が優しく対応してくれた。

「こんにちは。今日はどうされましたか?」

「実は母の物忘れが酷く、認知症が進行している様で診てもらいに来ました」

僕がそう答えると、認知症と言われることにムッとしたお袋が言葉を挟む。

「歳を取れば、誰でも頭はおかしくなると!あんたもこうなるよ!」

先生は笑いながらお袋に言った。

「そうですよ。認知症は老化現象なんで、皆、歳を取ると物忘れをするようになります。それでは少しテストをしてみましょう」

そう言って、先生はお袋に質問を始めた。

1.「お歳はいくつですか?」

2.「今日は何年何月何日で、何曜日ですか? 」

3.「 私たちが今いるここはどこですか?」

4.「これから言う3つの言葉を言ってみてください。あとでまた聞きますのでよく覚

  えておいてください。桜、猫、電車」

5.「計算です。100から7を引くと?それからまた 7 を引くと?」

6.「私がこれから言う数字を逆から言ってください。「6」、「8」、「2」

7.「先ほど覚えてもらった言葉(4)をもう一度言ってみてください。

8.「これから5つの絵を見せます。「時計」、「鍵」、「タバコ」、「ペン」、「硬貨」…。それでは隠したの       

  で、何があったか答えてください。

9.「知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください」

お袋は頭を傾げながら答えていた。側にいた僕も2問ほど躓きそうになった。(ヤバいな…)質問が終わり、先生がテストの結果を採点した。

「このテストは30 点満点で、お母さんは18 点だったので、軽度から中度の認知症の疑いがあります。いずれにしてもお薬は必要ないでしょう。とにかく規則正しい生活で、できるだけ刺激的な生活を送って下さい」

「高齢者の刺激的な生活…?」

翌日、お袋を車椅子に乗せ刺激を与えるため百貨店で買物に付き合い、今週は見頃の紫陽花を見物に筥崎宮に連れて行った。刺激的だったのか、お袋は喜んでいた。

「刺激的な生活か、疲れるな…」


2025年06月06日

先週のブログ更新で600回になる。毎週、更新しているのでブログを始めて12年、生まれて小学校を卒業する年月が過ぎた。時間が経つのは早いな…。そもそも「ブログ」とは「Web」と「Log」を繋げた略語で、インターネット上に公開された日記や記事を指す。将来、当時の自分が過去に何を考えていたのか、自身で読み返すためにブログを続けている。当面の間はブログを続けよう。

ところで以前も紹介したが、本多静六という人物をご存じだろうか?彼は明治、大正、昭和にかけて林学博士として東京大学で教鞭を執る傍ら、造園家として活躍した人物だ。彼は「日本の公園の父」と呼ばれ、明治神宮、日比谷公園など全国の公園設計に携わり、福岡の中心部にある大濠公園も手掛けている。また彼は東京大学の教授でありながら、巨万の富を築いた人物としても知られ、僕は投資を勉強する中で彼を知った。

彼は貧しい農家の出身で、苦学の末、東京山林学校(のちの東京農科大学、現在の東大農学部)に入学し、一度は落第するも猛勉強して首席で卒業している。その後、彼はドイツに留学しミュンヘン大学で国家経済学博士号を修得。25歳で帰国し東京農科大学の助教授となり、後に教授に昇任している。研究生活のかたわら植林・造園・産業振興など多方面で活躍するだけでなく、独自の蓄財投資法と生活哲学を実践し莫大な財産を築いた。彼は定年退官を期に全財産を匿名で寄付し、戦中戦後を通じて働学併進の簡素生活を続け370冊余りの著作を残している。彼の著書である「私の財産告白」には彼がどのように財産を築いたのか記されている。

彼は幼少時代から貧しく、留学先のドイツから帰国すると東京農科大学の助教授になったが9人の家族を養っており、当時の彼の収入で9人の家族を養うことは楽ではなかった。そこで彼は貧乏生活から抜け出すため、貧しくても容赦なく月収の4分の1を天引きして貯金にまわし、4分の3の月収で生活した。給料前に現金が底をつき家族が音を上げても、彼は歯をくいしばり甘い感情を一切廃しストイックに貯金を続けたそうだ。

そして貯金がある程度の額に達し軍資金ができると、ドイツ留学時に出会った博士の教えに従い独自のルールで投資を始める。すると爪に火を点す思いで貯めたお金は、転がる雪だるまのように増えていった。後年、彼は貯金、投資の他に出費を抑えることも奨励している。貯金を増やしていくうえで、最も毒になるものは「虚栄心」であると戒めている。

この時期は夏のボーナス払いだけではなく、早くも冬のボーナス払いなどと甘い誘惑が街に溢れている。使うことを考える前に、「虚栄心」を捨て増やすことを考えることも必要だ。


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