この歳になっても夏休みのように長期休暇に入ると心が弾む。長期休暇はブログの更新やスポーツクラブでの筋トレも休んでいるのでストレスフリーで心地良い。しかし休暇が終盤に近づくと、子供の頃のようにどこか寂しさを感じ、次の長期休暇を指折り数えてしまう。次の長期休暇は年末年始の冬休みで4カ月も先だ。
夏休みに大学の頃の友人が親父のお骨に手を合わせに来てくれたので、一杯やることに。彼はコンピューターのシステムサービスの会社に勤めているが、そこの社長が会社を他の会社に売却したので、今はその会社を買収した会社で働いているという。
最近では後継者不足や企業間のシナジー効果を高めるためM&Aが増加している。M&Aは売却した会社と買収した会社では理念や歴史が異なり、仕事のスタイルや進め方なども異なる。買収した企業は自社の企業文化や風土、仕事の進め方や価値観などを買収した会社の従業員に押し付けてしまうことが多く、買収された会社の従業員は委縮しモチベーションが下がってしまう。M&Aで大切なことは買収された会社の従業員に十分配慮したうえで、お互いの企業文化を理解し価値観を合わせていかなければならない。
友人は売却した会社の社長に引き抜かれ社長の右腕として働いていたが、買収後は役職も無く年齢の離れた若い社員が上司になり売上目標が達成できないと叱責されるそうで、買収した会社の文化や仕事の進め方などに馴染むことができず転職を考えていた。
夏休みが明け彼から連絡があった。遂に上司から退職勧奨があったという。
「退職する?ちょっと待て。次の転職先も決まっとらんし、子供はまだ学生やし家のローンも随分残っとるやろ。転職先を見つけるまで何とか今の会社にしがみついとかんと。解雇ではなく依願退職したら失業保険も直ぐに出らんぜ!」
「そうやね…」
一先ず彼は会社を辞めることを踏みとどまった。
彼のように働いていた会社が買収され、環境が大きく変わることがある。歳が若ければ何とでもなるだろうが…。彼は売却した会社の社長に引き抜かれて転職したが、果たしてその会社に転職するべきだったのだろうか?将来を見据えてしっかり行動しないと不測の事態で人生が大きく狂うことがある。
NHK大河ドラマ「どうする家康」を毎週見ているが、家康はいくつものピンチの中で悩み自ら進む道を選択し、最終的に成功を収めた。友人もこれからの人生をしっかり見据え自らの道を選択しなければならない。
「どうする?」
ここはインドか?それともアフリカか?福岡の気温は連日37℃を超え、人の体温を超える暑さが続いている。僕が若い頃の夏は暑くてもせいぜい30℃を超える程度だったが、近頃は35℃を超える猛暑日が続く。天気予報は全国で晴れマークと高温の数字が並び、日本で避暑地を探すことは難しくなった。
ところで全国展開している大手中古車販売店が問題になっている。この大手中古車販売店の修理、板金塗装部門が自動車保険の保険金を不正に請求していたことが発覚した。また店先にある街路樹が不自然に枯れていることから土壌調査を行うと、除草剤の成分が検出され、多くの自治体が調査に乗り出している。理由は判明していないが、展示している中古車が道路沿いから少しでも見えるように街路樹を除去したのではないだろうか。この大手中古車販売店は利益至上主義で利益のためには罪を犯しても構わないブラック企業だった。
15年ほど前だったか、この大手中古車販売店で働く知人からテレビ広告を展開するので相談に乗ってほしいと連絡があり、僕は福岡にあるこの大手中古車販売店の基幹店に出掛けた。その基幹店で知人に紹介されたのは今回の不正事件後に就任した新社長で、当時は専務だった。彼は初対面にも拘らず横柄で粗野な振舞いをするタイプの人だったので、僕は違和感を覚えた。しかし知人からの相談だったこともあり、僕は提案書を作成し数週間後にプレゼンを行った。プレゼン後、彼は僕の提案を評価し仕事を進めることになったが、僕は彼の横柄な態度が我慢できず、知人に連絡を入れ彼の横柄な態度が鼻につくので仕事は請け負えないことを伝えた。広告予算はまとまった金額だったのでその知人は驚いていた。
僕が仕事を断ると、大手中古車販売店は他の広告代理店を通じてテレビCMを開始した。しかし数年後にその広告代理店は大手中古車販売店からの無茶な注文に耐えられなくなったようで手を引いた。そして再び別の広告代理店がその大手中古車販売店を担当してテレビCMを引き継いだ。その別の広告代理店は大手中古車販売店からの無理な注文を必死に耐えて仕事を請け負っていたという。この問題が明るみになった今、その広告代理店は後始末で大変だろう。
仕事は発注者と受注者がお互い信頼して気持ち良く進めるものだと僕は考えている。目の前に大きな数字をぶら下げられても、企業や人を見極めて仕事を請け負うべきではないだろうか。果たして問題を起こした中古車販売店は今後、事業を存続できるのだろうか。
来週末から夏休みでブログの更新は2週お休み!僕はコロナビールを持って愛犬と海に出掛けよう。それでは皆さん熱中症に気をつけて素敵な夏休みを!!
今週、福岡管区気象台は「九州北部が梅雨明けしたとみられる」と発表した。気象台の発表は「○○とみられる」など、曖昧な表現をするのでどこか鼻につく。今年の九州北部の梅雨明けは全国で最も遅く福岡では梅雨が2カ月も続いた。梅雨が長く続いたことは地球温暖化の影響なのだろうか…。
ところで以前のお袋は買物など外出することも多かったが、近頃は病院に出掛ける以外は外出することも減りベッドで横になっていることが増えた。そこでお袋がボケないようにたまに外食に連れて行き刺激を与えるようにしている。お袋は和食が好きなので和食を食べに出掛けることが多いが、今週、趣向変えて中華料理のランチを食べに老舗ホテルに出掛けた。久しぶりの中華料理にお袋は喜んでいたので、僕は料理を運んでくれたホールスタッフに声を掛けた。
「美味しいですね」
「ありがとうございます。それは良かったです」
ホールスタッフは笑顔で返してくれたので、僕はこう続けた。
「以前、こちらのホテルにはよく来てたんです。実はここが開業する時、CM制作やテレビの広告をやらせてもらったんですよ。当時、広報室の女性スタッフの方と食事をしながら打ち合わせをしていたんです」
「そうだったんですか。早いものでこのホテルも今年で開業25周年です。当時、広報室にいた一人は退職したんですが、もう一人は広報室から移動しましたが、今も在籍しています。呼びましょうか?」
「いえいえ、僕のことは覚えていないでしょうし、お忙しいでしょうから結構です」
僕はそう断って食事を続けた。しばらくすると後ろから先程のホールスタッフが声を掛けてきた。
「サプライズです。連れてきました!」
振り返ると、そこには当時、広報室にいた女性スタッフが笑顔で立っていた。驚いた僕は直ぐに立ち上がった。
「えっ!!大変ご無沙汰しています。うわ~、以前と全くお変わりないですね。その節は大変お世話になりました!」
ホールスタッフが彼女に僕のこと伝えたところ、彼女は僕のことをしっかり覚えていたようで直ぐに連れて来たと言う。久しぶりの再会に彼女も喜んでくれた。
食事を終えて店を出る時、ホールスタッフは丁寧に見送ってくれた。僕は25年前に戻った気分でホテルを出た。空を見上げると、すっきり晴れており、その日、福岡の梅雨は明けた。








