What's NEW
ARCHIVE
2025年04月25日

濃霧注意報が発表された今週、朝方は福岡の中心部のビルが見えないほど霧が掛かっていたが、午後には霧はすっかり晴れ青空が広がった。翌日は雨の予報だったので、愛犬Q次郎を連れて西区にある小戸公園に散歩に出掛けた。この公園はヨットハーバーに隣接され、海を挟んで間近に能古島を見渡すことができるが、海にはまだ深い霧が掛かり能古島は全く見えない。

「能古島が見えんな。陸地の霧は晴れたばってん、海はまだ霧が掛かっとるんやな~」

そもそも霧は視界が1㎞未満で、100m以下の霧を濃霧と呼ぶそうだ。霧は極めて小さな水の粒で、霧吹きの水の粒よりもさらに小さな水の粒が空気中に浮かんでいる状態だ。空気には水蒸気という形で水が含まれており、気温によって空気中に含まれる水蒸気の量は変化する。暖かい空気にはたくさんの水蒸気が含まれているが、冷たい空気では水蒸気は少ない。気象条件により気温が下がると、余分な水蒸気は水の粒となり目に見えてくる。この現象は沸騰したヤカンの口から出た直ぐの湯気は高温で透明だが、ヤカンの口から少し上の方では、冷やされた水蒸気が水の粒となって目に見える現象と同じだ。自然の中で空気が冷やされる原因はいくつかあり、数種類の霧があるそうだ。

まず「移流霧」と呼ばれる霧は、冷たい海流に高気圧によって温められた湿った空気が流れ込み、海流で冷やされ水蒸気は水滴となり空気中に浮かぶもので、この霧は風向きによっては陸に入ることもある。次に「滑昇霧」は空気が沿岸の山に沿って上昇するときにできる霧で、高度が上がるほど気温は下がり山の斜面に沿って上昇した空気は冷やされ、余分な水蒸気は水滴となり空気中に浮かび霧になるそうだ。「滑昇霧」も「移流霧」もそれほど背の高い霧ではなく山を越えることはなく、沿岸で霧が出ていても内陸では晴れていることがあるという。さらに内陸では、「放射霧」と呼ばれる霧が発生する。日の出前は気温が最も低く空気中の余分な水蒸気は水滴となって霧が発生し、太陽が昇り気温が高くなると消えてしまう。「放射霧」は秋に発生しやすく、日中雨が降り夜になって晴れた時に発生しやすい。

今週、福岡で発生した霧は初夏のような天気で湿った空気が流れ込み、まだ冷たい海水に空気が冷やされ霧が発生したのだろう。今年の福岡のGWは例年より気温が高いようだ。それでは皆さん熱中症に気を付けて素敵なGWを! GWにQ次郎の伸びた毛をカットしてあげよう。GWでブログの更新は2週間お休み。ヤッタ~!!


2025年04月18日

先週、喉が痛く風邪気味だったので、近所の薬局で風邪薬と栄養剤ドリンクを購入し服用した。しかし風邪は一向に治らず、週末は普段より体が熱く感じたので体温を測ると38.7度もあり、近所のクリニックに出掛けた。クリニックで血液検査と診察を受け、結果は新型コロナやインフルエンザではなく風邪がこじれて急性扁桃炎だと診断された。クリニックで抗生剤と喉の痛みを抑える薬を処方され服用すると、翌日には熱は下がり喉の痛みも治まった。僕は今まで殆ど風邪に掛かったことは無かったが、年齢を重ね免疫力が低下していることを痛感した。

「いつまでも若いと思ったらいかんな…。市販薬を買わんで、病院に行くべきやったな…」

市販されている風邪薬はどれも効果があるような広告表現で、多くの人がキャッチコピーを思い出せるほどそのイメージは脳に刷り込まれている。そのため市販されている風邪薬の市場は2,000億円を超えるという。

風邪は正式には「風邪症候群」と言うそうで、一般的にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、喉の痛み、咳、発熱などの症状の総称を指すそうだ。風邪の90%以上は何らかのウイルス感染によるもので、風邪を引き起こすウイルスは200種類以上もあり、同じウイルスでもいくつもの型が存在するためウイルスの種類は未知数だという。またウイルスは幾度となく変異するためウイルスを特定することは難しく、一度感染したウイルスに免疫ができたとしてもさらに変異したウイルスには免疫は無く感染してしまい風邪を引いてしまうそうだ。そして残念なことに今のところ風邪の特効薬はこの世には存在しない。市販の風邪薬はウイルスに有効な成分は入っておらず、それぞれの症状に合わせた対処療法で、辛い症状を緩和し体力の消耗を抑えることができるだけだという。

今回、僕は喉が痛くなり薬局で風邪の引き始めに服用する風邪薬とトローチ、それに栄養ドリンクを2本購入し費用は3,000円ほど掛かった。市販薬を服用し多少喉の痛みは減ったものの1週間後に発熱し、クリニックで診察と処方薬で費用は薬局で支払った金額ほぼ同額の3,000円だった。(もちろんクリニックでの費用は医療保険を利用した金額だが)。

長く広告業界で働いてきたので広告を多少なりとも理解しているが、僕の脳も市販の風邪薬は効くと刷り込まれているようだ。これからは広告に惑わされず体調不良時は病院に行くことにしよう。 「熱、のど、鼻に○○が効く~♪」紛らわしいなぁ…。


2025年04月11日

季節は穏やかな春なのに、世界の株式市場は大荒れだ。先週、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は2,231ドル急落し、一日の下落幅としては過去3番目の下げ幅で、今週は先週と一変、ダウ平均株価は2.962ドル急騰し過去最大の上げ幅を記録した。これは朝令暮改なトランプ政権による関税への言動によるもので、市場は動揺し大きく揺さぶられている。

ところで過去の大統領就任年の米国株式(NYダウ工業株平均)の騰落率を調べてみると、民主党の大統領が就任した年の平均は+9.0%に対し、共和党の大統領が就任した年の平均は-3.8%で民主党の大統領就任年の方が良い結果になっている。第二次世界大戦以降、民主党の大統領は8回就任しており、就任した年において株価が下落したのは1度だけだ。そして過去に起きたブラックマンデー、ITバブル、リーマンショックの株価暴落は共和党の大統領の就任期間に起きている。この二大政党の政治への取り組み方や政治スタンスはどう違うのだろうか?

民主党の起源は1800年以前にトーマス・ジェファーソンが立ち上げた政党で、トーマス・ジェファーソンはアメリカ独立宣言の起草者の1人で、第3代アメリカ大統領に就任している。民主党はリベラル寄りで、「大きな政府」という考え方を基本としている。「大きな政府」とは高福祉高負担の思想に基づいて政策を行う政府で、高水準の公的サービスを実現するために税などの国民負担が大きくなりやすいのが特徴だ。支援を必要とする人たちに対し社会福祉や生活保護を考えるのが政府の義務だというスタンスで、政府が経済活動に積極的に介入し、社会資本の整備と国民の生活を安定させ、所得格差などを是正する考えに基づいている。

逆に共和党は1854年に奴隷制度に反対する北部の運動の連合体として結党された歴史があり、党出身の初代大統領は「奴隷解放の父」とも呼ばれたエイブラハム・リンカーンだ。民主党は保守寄りで、「小さな政府」という考え方を基本としている。「小さな政府」とは低福祉低負担の思想に基づいて政策を行う政府で、税など国民の負担は少ないが公的サービスの水準も低いことが特徴だ。政府による経済活動への介入を減らし、市場原理による自由競争を促し、経済成長を図るという考えに基づいている。

民主党と共和党を比べると、弱者を守るか、それとも強者を優遇するかのように思えるが、過去の株式市場の数字からは民主党の大統領が好感されているようだ。共和党のトランプ政権はまだ始まったばかりで任期は4年近く残っている。株式市場はこれからも不透明だが、市場のパニックに一喜一憂せず気長に投資をするべきだろう。僕は乱高下しているマーケットを静かに傍観している。


What's NEW
ARCHIVE