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2024年07月19日

今週は先週と打って変わって晴の日が続き、遠くの空には迫力のある入道雲が望める。まだ気象庁からの発表はないが、もう梅雨は明け、僕の嫌いな夏がやってきた。外に出ると、日本の夏特有の高温多湿で、ジト~ッとした暑さが体を覆い5分もすると汗が滲む。「暑いな~、早く夏が過ぎてくれないかな~」

ところでこの暑い中、びっくりする報道があった。日本時間の7月14日朝、アメリカのトランプ前大統領がペンシルベニア州の演説していた会場でトランプ氏を狙った暗殺未遂事件が起こり、トランプ氏は耳を負傷し集会の参加者が死傷した。この事件は今後の大統領選にどのような影響を与えるのだろうか?

銃弾を受けたトランプ氏はその場に倒れたが、頬に血を流しながら立ち上がり、その瞬間を近くにいたカメラマンが撮影している。写真は青空の下で星条旗をバックに拳を上げるトランプ氏の姿で、まるで第二次世界大戦中の硫黄島に星条旗を立てる海兵隊の写真のようだった。ヒーロー映画やアクション映画が大好きなアメリカ人はこの写真を見て、強いアメリカを象徴する写真のように思ったのではないだろうか。

逆にソーシャルメディアでは陰謀論も出始め、トランプ氏の耳から流れた血は映画などで使われる赤いジェルで、シークレットサービスとトランプ陣営の「自作自演」で、血を流しながら拳を突き上げるトランプ氏はやらせだと批判している。攻撃を受けた際、シークレットサービスは保護対象者に覆いかぶさり有無を言わさず避難させるのが任務だが、あの状況下で「シャッターチャンスを与えた」ことが腑に落ちないという。トランプ氏の過去の無茶な言動からこのように疑われても仕方がないのかもしれない。

「トランプならあり得るよな~」

ある経済研究所が「もしトラ」が現実になった場合をAIに予測させた。AIは「米国第一主義」、「中国への強硬姿勢」、「国際協調への消極姿勢」など示し、「同盟国との関係も金銭的な観点を重視し、国際協調よりも単独行動を好む傾向」などの回答を打ち出した。また日本との関係については日米同盟を維持しつつも、就任当初から日本に防衛費の大幅増額を要求し、日本が抵抗すると在日米軍の削減をちらつかせ、圧力をかけ要求が厳しくなる筋書きを描いている。通商問題では、日本との二国間交渉を進め、日本に対して一方的にアメリカの有利な条件を要求し、自動車などの主要輸出品に高い関税を課すと日本経済に揺さぶりをかけると予想している。

今回の事件はトランプ氏には追い風になるだろう。「もしトラ」が現実になると、彼は地球を滅亡に向かわせるではないかと危惧している。


2024年07月12日

先週、いつも通り筋トレを終えタオルで汗を拭っていると、携帯電話に未登録の番号から着信があった。電話はマンションの管理会社からで、マンションの駐車場で隣の車の所有者が僕の車にドアをぶつけ傷が入り、僕と連絡を取りたいと問い合わせがあったという。僕はかなり凹んでいるのだろうと想像し、自宅に戻ると駐車場へ向かった。駐車場には日頃から交流のある家族の奥さんが青い顔で立っており、僕を見るとペコリと頭を下げた。

「すみません。車から降りようとドアを開けると、突然、強い風に煽られ車のドアが当たり傷を付けてしまいました」

車の助手性のドアを見ると、隣の車の塗料が付着し少し傷が付いているようだ。その箇所をシートで拭くと、付着していた塗料と傷は取れたが何となく凹んでいる。

「いつもお車を大切にされていますし、修理代をお支払いしますので修理してください」

「この傷で修理に出しても、費用は結構掛かりますよ」

「いえいえ、費用は良いので修理に出して下さい」

「う~ん、正直に連絡してもらいましたしね…。走っていて石を跳ねて傷が入ったということにして、修理は結構です」

「それではこちらの気がおさまりません。修理費用はお支払いしますから」

「明日、洗車をして傷の具合を見てみます」

翌日、洗車すると助手席のドアが微妙に1cmほど凹んでいるが、目を凝らして見ないとわからない。

「大きく凹んでいたら修理に出すけど、この程度で修理に出すのもなぁ…」

その日から不思議と隣に駐車している家族とよく顔を合わせ、その度に恐縮して頭を下げてくる。そしてご主人が菓子折りを持って尋ねて来た。

「この度は本当に申し訳ございませんでした。本来なら女房も一緒に来るべきですが、風邪で寝込んでいて…」

「寝込んでしまったんですか?もう気にされないよう奥様にお伝え下さい」

後で考えたが、もし逆の立場でこちらの不注意で隣の車を傷つけ所有者が寛容に対応してくれたら、その所有者にいつまでも頭が上がらず、顔を合わせることも気が引けるだろう。そう考えると、対等な関係でいるために修理してもらった方が良かったのかもしれない。 「しかし微妙だなぁ…」


2024年07月05日

梅雨は末期のようで大雨が続く中、時折雨が止むと、そのスキマに数匹の蝉が鳴いている。雄の蝉は自分の場所を雌に示しラブコールを送るために鳴く。地中の中で長い時間暮らし、成虫になり地上に出てくると雄は命を繋ぐため必死に鳴いて雌を誘う。めでたくカップルになり繁殖活動が終わると雄は命尽きてしまう。そのため梅雨が明ける前から雨の止んだスキマを利用して、気の早い雄は鳴いているのだろう。

ところで最近、テレビCMで見掛けるスキマバイトが人気のようで、多くの人がスキマ時間を利用し、スキマバイトのアプリ登録者は約2,200万人にものぼるそうだ。アプリには飲食店や小売店、物流業界など様々な業種が募集しており、中には1時間程度のバイトもあり空いた時間で働きやすいと人気になっている。応募者は履歴書や面接は不要で顔写真や身分証明書をスマホで撮影しアプリに登録するだけなので、手軽さもあり幅広い年代に人気だ。しかもアルバイトによっては、終了後直ぐにバイト代をもらえるケースもあるそうだ。スキマバイトが人気になった背景にはバイト後に給料が即支払われ、新型コロナウィルスの影響で収支が悪化した人にとっては魅力的で、人手不足の企業と働き手双方のニーズがマッチした形だ。

しかし中には問題点もあるようだ。まず都市と地方の間に求人数の格差があり、都市に比べて地方の求人は少ないという。また人気の仕事はすぐに応募枠が埋まり、募集後1分ほどで受付けが終了することもあり、希望する仕事につけないことも。そして応募した仕事で仕事内容や職場環境に満足できず、応募内容と極端に異なる仕事をさせられ休憩時間すらないことも。さらにアプリの応募者にはペナルティ制度が設けられ、勤務態度やバイト日のキャンセルや遅刻にペナルティが発生し、そのペナルティが貯まると応募できる数が制限され申込みができなくなる。そのため採用企業と応募者は同等ではなく採用企業の方が立場は上だ。

そもそもスキマバイトに違法性はないのだろうか。以前、派遣切りや雇い止めが社会問題になり、労働者保護のため労働者派遣法改正で30日以内の短期間の「日雇い派遣」は一部例外を除いて原則禁止されている。企業は社会保険の手続きが不要な範囲で、企業の都合で必要な時間だけ働かせることができ、今の時代の流れに逆行しているように思える。

スキマ時間があるのであれば目先のことに囚われず、将来の自分のために大切な時間を費やすべきではないだろうか?雨の切れ間に命を繋ぐため必死に鳴く蝉とは随分違うように思う。


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