小売店に出かけると、バレンタインのチョコレートの売場が目立ち始め、また受験生応援の売場も作られている。先日まで正月の売場だったのに。
小売店では季節のイベントに合わせて早い時期から、商品はもちろんPOPや装飾物を利用し売場を作る。僕も数年前に色んな売場を作った経験がある。そして、お客さんがその作った売場の前で立ち止まり手を伸ばすか観察していた。そしてお客さんの気を引くために更に売場に手を入れる。これを繰り返し、売場の前で立ち止まり手を伸ばすお客さんが増えると嬉しくなる。
今は売場を作ることは無くなったが、大変な作業だったことを記憶している。例年、季節のイベントに合わせて売場が作られ、消費者もその売場に踊らされる。
今週は寒い日が続き雪もチラついていた。天気予報に雪マークを見ると嬉しくなり心が躍る。何となく特別感を感じるからだ。北国では逆に連日雪マークなので晴マークだと嬉しいだろう。
日常の毎日にいつもと違う特別感があると人は嬉しくなる。小売店も日常に工夫をしながら来店するお客さんに特別感を創出している。
広告デザインも価格訴求、商品訴求だけではなく、特別感を創出することが大切だと思う。そう、記憶に刷り込まれるほどの特別感が大切だ。
written by キャサリン
「2020年までに、新しいボルボ車において、交通事故による死亡者や重傷者をゼロにする。これは何よりも安全性を最重視してきたボルボの挑戦であり、果たすべき使命です。」
車メーカーのボルボが掲げる目標で「VISION 2020」と謳っている。
この目標の中で「ゼロにする」と言い切っている。また自ら期限を切っている。語尾を濁さずに言い切ることは、企業メッセージとしてかなり強いものだ。この目標は社内外に同じベクトルで発信することができる。社内ではこのメッセージによって研究や開発に更に力を注ぎ、社員の尻を叩ける。また社外では「世界で唯一安全な車はボルボだ!」と、企業ブランドの構築できるわけだ。
広告でコミュニケーションという言葉が良く使われるが、消費者は多くの企業とコミュニケーションを望んでいるのだろうか…。実際、僕は望んでいない。良い商品やサービスだけと繋がっていればいいし、その先の企業とのコミュニケーションを望んでいない。
多くの広告会社やクライアントが複雑な思考で広告を考えている。もっとシンプルに考えるべきだと思う。
社会ニーズにしっかり応え、社会性のある強力なメッセージを発信し、強い意志を持ってそのメッセージを実現させる。それがブランドを構築する上でもっとも近道ではないだろうか。
多くのステークホルダーが企業を取り巻き、その企業の思考はぶれていく。
しかし答えはシンプルなものなのだろう。
written by マックス
年が明け事務所に行くと、年賀状が届いている。
仕事柄、年賀状のデザインは興味があり一枚ずつ目を通す。毎年、干支にちなんだデザインが目立つが、その中に駄洒落のような年賀状があり、そのデザインセンスに愕然としてしまう。今年の干支である午にかけて「今年はうまく行く!」やら「ひひーん!品良く」などベタなものだ。
『………』
小学生の時分に、僕もそんな年賀状を書いていたことをふと思い出した(笑)
年に一度の年賀状である。もらった相手が印象に残る内容にするべきではないだろうか。中には気の利いたものや、素敵なものもあるのでホッとする。
以前、プライベートの年賀状は随分凝っていた。しかし年末の休日を返上し、休む間も無く年賀状に時間を取られてしまうので、多分にストレスを感じ、年賀状を書くことが苦痛でたまらなくなった。そして挙句の果てに、年賀状に大きな円を描き、その円の下に『炙り出し!』と書くだけの簡単なものになってしまった。
『炙り出し!』と書かれた年賀状をもらった相手は、正月に台所のガスコンロで年賀状を丁寧に炙ったそうだ。当然、仕掛けなど無いので炙っても文字や絵など何も出て来ない。最後には真っ黒に焦げてしまい、仕舞いには火が付いたそうだ(笑)
その後、数年『炙り出し!』の年賀状を送り続けた。もらった相手は、ひょっとして今年こそはと、懲りずに年賀状を炙ったそう。その後、簡単な年賀状を書くことすら苦痛になり、ついに年賀状を書くことを止めてしまった。
そして『炙り出し』が僕のプライベートの年賀状の最後の作品となった。
それでは本年もよろしくお願い致しますm(_ _)m
written by モンコ







