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「NISA貧乏…未来を育てていたら、今が散っていた」
2026年03月13日

あと一週間もすると桜が開花するらしい。

街は少しずつ春の色に染まり始めているのに、世界はまったく春を感じさせてくれない。

アメリカのイラン攻撃、イランによるホルムズ海峡の封鎖。

原油価格はぐんぐん上昇し、物価も連動して上がる。

物価が上がれば景気は冷え、株価は下がる。

今週月曜日の東京市場は、株式・為替・債券がそろって売られる“トリプル安”。

日経平均は一時4,200円超下げ、節目の5万2000円を割り込んだ。

まさに“春の嵐”である。

そんな荒れ模様の中、若者たちは驚くほど投資に前向きだ。

「NISA貧乏」という聞き慣れない言葉まで広がっている。

「老後のために今から積み立てないと」

「複利は早く始めた者勝ち!」

そんな言葉が、まるで春の花粉のように飛び交っている。

しかし、その裏側では静かな節約生活が広がっている。

食事はカップラーメン、飲み会は控えめ、古着を求めてリユースショップへ。

旅行は“いつか行こう”と先送り。

未来の自分に仕送りするために、現在の自分が質素倹約を貫いている。

桜の開花予想が発表されても、

「花見? いや、NISAで余裕ないんで…」

と断る若者が増えるかもしれない。

春の陽気より、株価チャートの上下で心が揺れている。

ニュースでは「若者の投資意識が高まっている」と言うけれど、

実態は“未来に仕送りする現在の自分”に苦しむ姿だ。

それでも彼らは積立投資をやめない。

未来の自分を信じているのか、

それとも今の自分を信用していないのか、判断が難しい。

将来のためにNISAなどで先行投資することは大切だ。

だが、今の自分を大切にしないと、楽しい思い出もないまま老後を迎えてしまう。

老後、NISAで多少の余裕ができたとしても、

それまでNISA口座を眺めながらカツカツの生活では本末転倒だ。

それはまるで、

「長い間、満開の桜を待ち続け、気づけば腰は曲がり、桜より先に髪の毛が散っていた」

そんな笑うに笑えない話になってしまう。

遅咲きの桜も美しいが、咲いた頃には楽しむ時間も元気も残っていないかもしれない。

桜が散るのは自然の流れとして、

せめて若者たちのNISA口座だけは散らないように、春風にそっと祈りたくなる。

未来の花を育てながら、今の自分もちゃんと咲かせてほしい。


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