ゴールデンウィークは瞬く間に過ぎ日常生活が戻ってきた。今は自由な生活を送っているが、仕事をしている頃の名残なのだろうか、連休が終わると多少心が沈んでしまう。今年のゴールデンウィークは数年ぶりに福岡に戻って来た親戚を囲んで酒を飲み、親父の命日が近い日に教会でお祈りを済ませ、妹家族と昼から親父を偲んで酒を飲んだ。(偲んで…?楽しく酒を飲んだ?)人が集まると何故か酒を飲み宴会になる。
ところで宴会といえば、食べて、飲んで、語り合う楽しい時間だが、西アフリカの熱帯雨林で、野生のチンパンジーが自然発酵したアルコールを含んだ果実を仲間と食べる様子が初めて撮影された。この撮影はイギリスの大学による調査研究で、2022年4月から7月にかけて行われ、西アフリカの国立公園に暮らす野生のチンパンジーが対象で、チンパンジーを恐がらせないように固定カメラを3カ所に設置し定点撮影を行った。その結果、調査期間中に70回の食事する行動が記録され、そのうち10回は自然発酵した果実を食べていたという。しかも発酵した果実を食べるときは決まって複数頭が集まり一緒に分け合っていることが確認された。
研究チームがチンパンジーの食べ残した果実を採取して調べたところ、アルコール度数は0.61%程度とアルコール濃度は比較的低いが、チンパンジーは日々の食事の60〜85%を果実でまかなっており、その中には発酵した果実も多く含まれ、微量のアルコールが積み重なることで、かなりのアルコール量を摂取している可能性があるという。基本的にチンパンジーは食料を仲間と分け合うことをしないそうだが、アルコールを含む食料は仲間と分け合って一緒に食べていたという。これはアルコールによるリラックス効果や仲間との絆を深めるための行為で霊長類の祖先の頃から存在し、現代人の「宴会文化」に繋がっている可能性があると、研究チームは指摘している。
働いている頃は懇親会や接待など宴会が多く、自宅で用意された夕食をドタキャンして家人に叱られることもあった。その度に「付き合いだから仕方がないやろ」と返していたが、もっと早くにこの研究報告が発表されていれば、「霊長類の祖先のDNAが受け継がれている」と返していただろう。
「猿も人間も宴会が好きなんやなぁ~」